カスタマーサクセスとは
サブスクリプションサービスが広がる中で、企業は「売る」から「使ってもらう」への発想の転換が必要。
「使ってもらう」ために、データを駆使し、顧客を支援し、長期的な関係を構築することが求められる。
バケツに穴が開いた状態で新規顧客を獲得しても、退会者が減らない。
そのバケツの穴を防ぐ役割を果たすのが、カスタマーサクセス。
この書籍は、そのカスタマーサクセスという活動を10の原則に分けて記載されている。
それらを復習も兼ねてアウトプットしていく。
カスタマーサクセスの10の原則
- 正しい顧客に販売する
- 理想的な顧客を選び、そこに集中する。
- 例:ソフトウェア企業が特定の業界の企業に特化して製品を販売することで、顧客のニーズに合ったサービスを提供しやすくなる。
- 顧客とベンダーは何もしなければ離れる
- 顧客が成功するように支援する。
- 例:定期的なトレーニングセッションやウェビナーを提供し、顧客が製品を最大限に活用できるようにする。
- 顧客が期待しているのは大成功
- 顧客が大きな利益を得られるようにする。
- 例:マーケティングツールを提供する企業が、顧客のキャンペーン成功事例を共有し、具体的な成果を示すことで顧客の期待値を上げる
- カスタマーヘルスを把握管理する
- 顧客のサービス利用状況を健康状態として把握する。
- 例:ソフトウェアの利用状況を定期的にモニタリングし、利用が低い顧客にはサポートを提供する。
- ロイヤルティの構築には個人的な関係は不要
- 製品やサービスの価値がロイヤルティを構築する。
- 例:音楽ストリーミングサービスがパーソナライズドなプレイリストを提供し、ユーザーの満足度を高める。
- 拡張可能な差別化要因は製品だけ
- 良い製品と顧客体験の組み合わせが重要。
- 例:クラウドサービスが高度なセキュリティ機能を提供し、他社との差別化を図る。
- タイム・トゥ・バリューの向上
- 顧客が価値を感じるまでの時間を短くする。
- 例:新規ユーザー向けのセットアップガイドを提供し、短期間でサービスの価値を実感させる。
- 顧客の指標を深く理解する
- リテンションとチャンの内容を理解する。
- 例:定期的な顧客アンケートを実施し、満足度や改善点を把握する。
- ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める
- 必要な指標を計測し、最適化する。
- 顧客の利用データを分析し、利用率の低い機能を改善する。
- トップダウンかつ全社レベルで取り組む
- 企業全体でカスタマーサクセスに取り組む。
- 例:全社員にカスタマーサクセスの重要性を教育し、共通の目標として取り組む。
カスタマーサクセスのポイント
- ROIを徹底的に追求する
- 顧客が自社の製品を利用して期待効果を得たかを測る。
- 顧客が感じる価値を前倒しで提供する
- 早めに価値を提供し、顧客のモチベーションを維持する。
- 適切な支援ツールを活用する
- 部門のプロセスを定義し、必要な手法を計測・管理する。
まとめ
顧客の成功を最優先に考え、顧客との長期的な関係を築くことで
企業に安定性をもたらすことを理解できた。
最近、原理原則に基づく書籍を読むことが多いが、
こういったことがいつでも引き出せるくらい深くインプットしておく。