※ あくまで当方の例となりますのでご了承ください
前回の概要整理編の続きです。
様式2とは「経営計画書兼補助事業計画書」のことで、今後の経営計画と補助金を何に使うのかを伝える文書となります。法人でも個人でもNPOでも必要な書類で、この補助金が採択されるかはこの文書にほぼかかっています。
記載する内容は以下の通り。
- 応募者の概要
- 補助対象者に当てはまるかのチェック
- 希望枠や加点項目
- 経営計画
- 企業概要
- 顧客ニーズと市場の動向
- 自社や自社の提供する商品・サービスの強み
- 経営方針・目標と今後のプラン
- (※事業継承加点を希望する場合)事業継承計画
- 補助事業計画
- 補助事業で行う事業名(30文字以内)
- 販路開拓等(生産性向上)の取組内容
- 業務効率化(生産性向上)の取組内容(※任意)
- 補助事業の効果
お察しの通り、経営計画で「補助するにあたり信用にあたる企業か、何を今後やりたいのか」を示し、補助事業計画で「だからこのお金が必要。小規模事業だと資金が足りないから補助してほしい」とアピールすることが大事そうです。
備忘録として文書作成の流れを以下にまとめておきます。
【1】アウトライン作成
まずはどういうストーリーで「じゃあ補助金を出してあげよう」と思ってもらえるように持っていくのかの骨子を作る。
例)経営計画
- 自社は動画編集の委託をメインに行う会社である
- 受注数や売上高
- 主な取引先
- 顧客ニーズとしてコンテンツのリッチ化があり、通信事業の今後の発展見込みからも動画コンテンツはより発展していく
- 現時点の顧客ニーズ
- 具体的なニーズと過去案件
- 顧客の反応
- 世間的な動向と推察
- 上記より自社ではこれまでの顧客とのリレーションを保ちつつ、新しいチャレンジとしてライブ配信事業を行うことで事業拡大を図る
- 経営方針・目標
- サービスの強み
例)補助事業計画
- 我々はイベントのライブ配信を始める
- 案件獲得に必要なステップと工数
- 他社との差別化ポイント
- 補助金は主に機材購入に充てる
- なぜ機材なのか
- 補助金を得ることでどのような効果があるのか(自社目線に偏らず、地域や国に対しての貢献度合いを示す)
- 月別売上目標
- 必要経費
といった具合。この例だと「いまお金がないし、ちゃんとこれからお金得られるから補助して〜」という伝わり方になり「別に困るのキミだけじゃん」と一蹴されてしまいそうなので、もうちょっと練ったほうがよさそう。
【2】数字の整理
自社の信用を得るためには数字で示すことが重要。ただ、その数字も信用できるのか、どのからの情報かも明記しておいたほうが好ましい。数字を出すのは結構時間がかかる作業だったりするので余裕を持って対応するのをおすすめする。
【3】たたき台の作成
「ストーリーも、信用させる数字も整理できた!」という状態になったらやっと書くフェーズ。読みやすい文章になるように適宜箇条書きを使ったりするのもOK。文章力に自信がない人は生成AIの力を借りるのもいいかもしれない。
【4】画像作成
テキストだけでイメージを伝えるのは難しい。文章力に自信がない方はなおさらだ。なので、図解や写真などをできるだけ入れたほうがよい。注意事項としては2つある。
- この画像は何?となってしまうぐらいなら不要
- テキストよりも画像のほうが表示エリアが大きいので、伝えたいことの優先順位がおかしくならないように注意
【5】読みやすい工夫
内容に自信があり、ちゃんと読みやすい工夫もできていれば鬼に金棒。
具体的には、
- 見出しを見やすくする(フォントサイズやカラー)
- エリアをつくる(ここは何について説明しているのかをわかりやすくする)
などである。
ここについては過去の申請例や商工会議所のチェックの際に聞いてみるのが良いかもしれない。
以上、様式2編でした。